失語

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失語とは、言語機能のうち、一度獲得された言語記号の操作能力の低下、言語象徴の表出ないし了解が障碍された状態であり、Wernicke-Lichitheimの失語図式による以下のような状況がある.

Broca失語:自発語は貧困化し、発語に努力を要して非流暢性である.復唱は障碍される.理解は比較的良好に保たれる.前頭葉のBroca領域(下前頭回後部)の障碍である.

Wernicke失語:自発語は流暢だが、錯語が豊富で文意不明となる.理解は強く障碍される.側頭葉のWernicke領域(上側頭回後部)が障碍される.

超皮質性運動失語:自発語が著しく低下しているが、理解、復唱が保たれる.Transcortical motor aphasia.

超皮質性感覚失語:自発語は流暢だが、錯語、喚語障碍、語義理解障碍を認める.(はさみを見ても、その名前を言えない.物品の性質を説明できない)Wernicke失語と似ているが、復唱が保たれるのが特徴である.Transcortical sensory aphasia.

伝導失語:自発語は流暢だが、音韻性錯語が多い.復唱が障碍される.(りんご→でんご)

進行性の言語障碍という点で失語を捉えると、原発性進行性失語(Primary Progressive Aphasia)がカテゴリに加わる.この下位分類に、以下のものが知られる.

非流暢・失文法型失語(non-fluent agrammatic variant PPA ):発語量の減少、失文法、復唱の障害、努力性発語、流涎、語想起に時間がかかるなど運動性失語が生じる.錯語、助詞を間違える(荷物をここもってきました).病識は保たれ、うまく話せないという主訴で来院することも多い.

意味型失語(semantic variant PPA):言葉がうまく出ない、頑張ってだそうとしているのに出ない.ご飯(しょくじつくるやつ)、といった語性錯語が見られる.時計(じけい)、新聞(しんもん)といった表層失読が見られる.

ロゴペニック型失語(logopenic variant PPA):雑談や迂言では流暢である一方、正確に言わなければならないときに、非流暢になる.典型的な非流暢性失語にあるような失文法が見られない症例における、流暢性が変動する状態をいう.

aphasia.

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投稿者:

吾郎

2020年6月にブログ開設.生き延びるための様々な問題を精神病理学に基づいて取り扱っています!ぜひぜひ気軽に遊びに来て下さいね.Our articles include essay, translation, study about literature, psychiatry(psychopathology), humanities.